褥瘡の重症度を理解しよう
褥瘡、一般には床ずれとも呼ばれますが、長時間同じ姿勢を続けることで特に背中やお尻などの皮膚が圧迫され、血流が悪くなって皮膚や組織が傷つくことを指します。この褥瘡は、その重症度に応じてステージIからIVまで分けられます。
ステージIでは、皮膚には破れや開きが見られませんが、赤くなっていて、触ると暖かかったり冷たかったりすることがあります。この段階では見た目に大きな変化はないかもしれませんが、圧迫箇所に注意を払い、すぐに対処することが重要です。
ステージIIでは、皮膚の表面が傷つき、小さな創や水ぶくれができます。これは皮膚がより深刻にダメージを受けているサインです。この段階では清潔に保ち、適切なケアが必要です。
ステージIIIになると、褥瘡は皮膚を越えて下の組織まで達します。この段階では、傷がより深く、筋肉などが見えることもあります。この深い傷は感染のリスクが高く、治療にはより専門的な介入が必要です。
最後に、ステージIVは褥瘡が最も重症な状態です。この段階では、傷が骨まで達することがあり、骨や関節が損傷する可能性もあります。治療が難しく、長期間にわたるケアが必要です。また、感染症のリスクも非常に高く、注意深い管理が求められます。褥瘡は早期発見、早期治療が非常に大切です。痛みや不快感がないため、見逃されがちですが、重症化すると回復が難しくなります。定期的に皮膚の状態をチェックし、異変を感じたらすぐに専門家に相談してください。正しいケアにより、多くの場合、褥瘡の進行を防ぐことができます。